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宅間死刑囚処刑の矛盾

 宅間死刑囚が処刑された。宅間は捕まったときから判決に至るまでの言動を見る限り、自己否定の極限として小学児童を殺害したようにおもわれる。なぜ自己 否定をあれほど強烈にもちつづけるかはあきらかになっていないが、根源的には「おまえなんか生まれてこなければよかった」という周囲の暗黙の感情が乳児期 から刷り込まれた結果、無意識の中に生じた宅間のせめてもの反撃としての怒りによるもののようにおもえる。もし、宅間死刑囚が「おまえなんか生まれてこな ければよかった。」という抑圧を内向させて素直に受け入れれば、自殺となって現れただろう。しかし、外向して、児童の殺害として現れてしまった。結局、宅 間被告の行為は自殺の裏返しであったと見ることができる。このように考えると宅間の処刑は、単に自殺に手を貸しているだけのこととおもえる。
 TVなどで は、処刑が当たり前のような言動が飛び交っているが、処刑を認めることは、宅間の自殺を認めることで、ひいてはその裏返しとしての児童殺害を認めることに 他ならない。この矛盾に気づいているヒトは少ない。

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