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Nとの対話~新型コロナウイルスと経済政策

N:
 毀誉褒貶の激しい米トランプ大統領ですが、武漢ウイルスによる株価の下落を抑えるための経済政策を今日にも打ち出すようです。
 ラリー・クドロー(Larry Kudlow)国家経済会議(NEC)委員長は、2兆ドル(220兆円)、GDPの10%、日本の国家予算100兆円の2倍という緊急支援を行うようです。目的は雇用をつなぎとめること。ILOの試算によると、世界の失業者が2500万人と、リーマンショックの2200万人を上回るとしています。
 米の先鞭をつけたのは英で、解雇しない企業に、給与の8割を肩代わりすると、この2月より財務大臣を務めているリシ・スナック(Rishi Sunak)財務相が発表しました。彼は苦境に立たされている中小企業経営者や労働者に対し、「あなたは一人ではない」とどこかで聞いたようなセリフです。(映画「未知との遭遇」にもありました)
 緊急経済支援策を、23(月)までにまとめるために、ミッチ・マコーネル上院院内総務は、土日返上で民主党や政府との調整に当たっています。こういう場合、米議員はよく働きますね。既にトランプは、民主党提案の企業の内部留保資金による自社株買い禁止に同意しています。「資金は株主や経営陣に還元するのではなく、従業員に使われるべきだ。」と、トランプとは思えない発言です。(自分の支持層向けですね)
 英米に根付いている基本的な考えは、今回の武漢ウイルスを、戦争、大恐慌、戦後復興と同列の緊急事態と捉えていることです。
 大恐慌のフランクリン・ルーズベルトのニューディール政策、第二次大戦後の欧州支援のマーシャルプランのように、こういった場合の支援額GDPの10%は当然と言った考えです。
 なお現在、ニューディール政策やマーシャルプランの経済効果については、専門家の意見も分かれるようです。ニューディール政策については、ミルトン・フリードマンらの、「最初から太平洋戦争の開戦が無ければ成功しえない政策であった」という意見もあります。
 欧米と日本の、王権に対する認識の違いがあるようです。天変地異などで神通力が失われたとみなされると、王殺しがおこります。日本では逆に、鎮めるために庶民の人身御供がおこなわれます。
 アメリカのヘリコプター資金一人1200ドル(13万円)に対し、日本は1~2万円程度のようです。GDPの10%(55兆円)などは話題にもならないでしょう。なおドイツも10%のようです。私はトランプの対中政策や経済政策は評価しています。
 前にも書いたかもしれませんが、資本主義を牽引してきた英米は、転換も最初です。グローバリズムからの脱却も英米が最初でした。英のEU脱退、米のトランプ当選、英米の庶民は貧困化を招くグローバリズムを拒否しました。日本はトラック一周遅れで、習近平国賓招待、オリンピック開催(最近雲行きが怪しくなりましたが)など、まだ真っ最中です。

瘋癲老人:
 今回のウイルスの問題は完全に医療科学の問題です。副次的に経済問題が生じているだけです。だから解決するには医療的に解決する以外ありません。あたりまえですが、その解決に伴い経済問題も徐々にか急速にかはわかりませんが解決に向かうと思います。
 各国の経済政策はとりあえず生活に困る状態の人に資金を供給し、耐えることしかないということでしょう。各国で困窮の状態が異なりますから、それぞれの国の中で対応しているのでしょう。この対応に失敗すれば消費が減退し、経済状況もさらに悪化して、現政権が危うくなるのは目に見えます。
 逆の見方をすればお金を配るなどの経済政策は政権維持のためで、過去から現在に至るすべての経済政策は執政者や指導者の論理にかなうものです。
 また、グローバリズムについては元来米の大企業の資本論理であることは間違いありませんが、企業が国家を越えていくこと、国家が「国を開いていく」ということは多少の逆戻りはあっても科学の進歩と同じで止めることはできないように思います。(国家が消滅するのは難しいように思いますが、永続すると考えなくてもよいようにおもわれます。)
 特に今起きている様々な問題たとえば、難民問題、旧共産国問題(ロシア・中国・北朝鮮問題など)、日韓問題、中東問題や新型コロナウイルスの拡散問題などは結局のところ観念としての国家・宗教と現実の社会とのズレの問題を区別せず混同していることで生じているのではないでしょうか。このような問題の解決には観念としての国家を限りなく弱めていくことが一義的には必要になるとおもわれます。このように考えると、わたしたちは、国が何かしてくれるとか、何とかしてほしいとか、国のために何かをしようなどと考えるのではなく、各個人がどのように生活を維持し、自分にとってどのような社会が望ましいのかを考えて、それなりのイメージをもつことが必要になるだろうと考えています。

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