• さようなら! 太陽も海も信ずるに足りない

イラク出兵と香田さんの死

 イラクで人質になっていた香田さんは首を切断され、遺体となって発見された。本人の「イラクを見てみたい」という意志は死という結果に終わった。
日本の一若者の意志を実現するには余りにもイラクの現実が重すぎたということなのだろうか。また、この若者を救うことができない日本政府はなんと軽いことか。救うことのできるはずの一国民も救えないで、イラク国民を救うなんてことは到底無理な話だ。もう形だけのイラク復興支援などといって出兵するのはよした方がいい。どうしても出兵が必要なら、油田の利権の確約を米国から取り付け、利権がこれだけ確保できるから出兵する、この出兵によって国内景気がどれだけ上向けることができるとはっきりいえるようにする以外ないだろう。そして、香田さんのように人質になってしまった場合、撤兵すれば利益がこれだけ損失するから、撤兵できない、そのかわり、殺害されたならば、家族に損害補償として、生存時に受け取ると想定される所得の全額を補償する、というくらい言わなければ、出兵と人質見殺しとのバランスがとれないだろう。(2004/11/01)

 その後、友人からのメールで、香田さんの遺体搬送費用は遺族が負担するように官房長官が言った、ということを聞いた。出兵が国家利益のためなら、撤兵しないことで殺害された香田さんの遺体運搬費用から彼の損害賠償まで、全て国家が負担するのが論理的帰結といえる。(2004/11/03)

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